ロルフィングとは?
*日本ロルフィング協会の文章・画像を引用
アメリカの生化学者アイダ・P・ロルフ博士によって開発された身体の再教育プログラムです。手技と動きの教育により、身体のパーツを本来あるべき位置や状態に戻し、全身が重力と調和した、楽でバランスの良い状態に導きます。
期待される効果
心身の快適さ。様々な症状(肩こり、腰痛、慢性的なストレスなど)の緩和・身体の中心が整うことによる、スポーツや身体芸術におけるパフォーマンス向上。その他『以前に比べてポジティブな人生を送れるようになった』という声も寄せられています。
こんな方に
赤ちゃんからお年寄りまで。生活の質を向上したい一般の方から、ヨガやピィラティスの愛好家、アスリート、ダンサー、音楽家、海外ではオリンピック選手など。年齢・性別・職業に関わらず多くの方々から支持を得ています。
時間・料金
1セッション90分前後 15000円(税込) (KIMATA BODY STUDIOでの料金)
ロルフィングセッションはクライアントとマンツーマンで行われ、10回のセッションで構成されています。1-2週のペースで受けていき約2ヶ月半~6ヶ月かけて体と向き合います。
セッションの流れ
ヒアリング
↓
身体のチェック
↓
ワーク・動きの教育
↓
身体の再チェック
↓
総括
(約90分前後)
*初回はクライアントによっては2時間ほど時間がかかる場合があります。
ロルフィングの服装について
女性:セパレートタイプのヨガウェアやトレーニングウェア、水着、下着など
男性:ショートパンツ、ボクサーブリーフなど
背中や胸骨付近もアプローチしますので、女性の場合トップスは幅広でない方がが効果的に施術できます。
参考画像をご覧ください。
1回目〜3回目は表層のセッション
1回目 自由な呼吸
テーマは呼吸です。不安や恐怖の感情、過度なストレスは呼吸を浅くします。呼吸は1日に2万回以上繰り返されます。小さな変化は、やがて大きな変化となって身体に表れます。
深く楽な呼吸は血液の循環を助け、新陳代謝を高めます。それは活力アップの基本です。肺の自由な動きを邪魔している首や肩、腰などの筋膜の強張りがほどけることで、肺の自由な動きが促されて、心地よくゆったりとした呼吸を楽しめるようになるでしょう。
2回目 大地に根付いた足
足のバランスがテーマです。歩くときの足裏の動きが背骨までなめらかにつながるように、筋膜のバランスを整えます。建物で言えば基礎工事。扁平足や足首、膝のねじれは、頭、首、肩など、上半身の姿勢や動きにも影響を与えます。歩くとすぐに疲れてしまうのは、足という全身の土台が歪んでいるからです。足の裏が地面からしっかり支えられている感覚(グラウンディング)が味わえるようになると、精神的な 落ち着きが生まれます。
3回目 身体の側面の広がり
側頭部から足までの身体の外側面のつながりがテーマです。首や脇の下、脇腹、骨盤、脚の側面など、側面の筋膜に働きかけることで、身体に3次元的な奥行きの感覚が生まれます。
それはコアと呼ばれる内臓の収まる空間を広げ、呼吸をさらに深くします。この側面の感覚は他者とのバウンダリー(境界線)の感覚にも影響すると言われています。側面が伸びやかになり無駄な横揺れが減ると、歩くこともより楽に感じられてくるでしょう。
4回目〜7回目は深層のセッション
4回目 足の内側・骨盤底
脚の内側面から骨盤底(骨盤の底をふさいでいるハンモック状の筋肉)にかけてのつながりがテーマです。座りっぱなしの生活や妊娠・出産時の衝撃は、骨盤底の動きを麻痺させ、いわゆる「骨盤の歪み」を引き起こします。足の内側から骨盤底へとつながる筋膜のバランスを改善することで、歩くときの脚と骨盤のやわらかく自由な動きが生まれてきます。ヨガや座禅の世界では骨盤底が目覚めることにより、身体の中心を上昇するエネルギーが感じられると言われています。
5回目 腹部の空間の確立
コア=内臓の収まっている空間がテーマです。そこには内臓だけでなく、歩行と呼吸に深く関わる大腰筋が眠っています。大腰筋が緊張して縮んでいると、呼吸は浅くなり、反り腰や、その逆に腰を丸めた姿勢になってしまいます。慢性化した腰痛とも密接に関わり合っています。大腰筋がリラックスすることで、姿勢が安定し、歩くときにも一歩一歩がよりのびやかに、軽く感じられてくるでしょう。
6回目 背骨・仙骨の自由な動き
後頭部から足裏まで、身体の背中側の筋膜のつながりがテーマです。長時間のデスクワークは背中や腰、お尻の筋肉に大きな負担をかけます。背面の筋膜の強張りがほどけると、背骨とともに仙骨(骨盤の中央の骨)の動きが自由になるとともに、気づかなかった負担から開放され、筋肉は深いリラックスを感じます。普段意識することの少ない背面の広がりを感じて歩くと、誰かが背中を押してくれているような、スムーズさと楽さが生まれてくるでしょう。
7回目 首・頭の解放
テーマは頭部のバランス。肩周り、胸部、首、頭部へアプローチします。目の使い方やアゴの緊張は、ストレートネックや顎関節症とも深く関わっています。頭部のバランスは目、鼻、耳、舌から入ってくる情報に敏感に反応します。
それらの感覚を意識したり、刺激することで、感じることと姿勢や動作をつなげていきます。頭部が自由になると、歩くことはよりスムーズに。身体は軽くなり、呼吸は外へ広がっていきます。
8回目〜10回目は統合のセッション
8・9回目 上半身or下半身の統合
ここまでの変化をまとめ、統合していきます。腕や脚、頭などがそれぞれ自由になっていたとしても、それぞれがバラバラでは効率良く動けません。ここでは、これまでに得た変化をより深く身体に馴染ませていくために必要なことを行います。立つ、座る、歩くなどの日常動作だけでなく、ときにはスポーツやダンス、楽器演奏などで求められる動きのニーズにも対応していきます。
10回目 全身の統合
全身の統合がテーマです。姿勢や動きを改めて確認し、10シリーズ終了後の生活の中で、変化を継続していくために必要なことを行います。そして身体、動作、感覚、意識の変化を自らのものにしていきます。
自己教育・自己成長こそロルフィング
「重力の調和をゴールに・・・」とても難しい表現を使っていますが、ロルフィングは癒しのセラピーや治療法とよく比較されます。
実際にロルフィングを受けていく中で、リラックスする・落ち着くといった癒しの効果、痛みや不具合・カラダのバランスを改善する、写真のようにO脚が直る、姿勢が良くなるといった治療的な効果が伴います。
しかしロルフィングは、癒すこと、治すこと・治ることを目的としていません。これら効果は、結果的に後からついて来る副産物です。
では、癒すヒーリングでもなければ、治す治療行為でもない、ロルフィングとは?
それは実際に自分のカラダを通して感じ、考え、自分を育んでいく、「自己教育、自己成長」というストーリーです。
とても抽象的な説明ですが、このページを読んでいただければ、ロルフィングのことは概ね理解出来ると思います。
自己教育・自己成長とは?
ロルフィングのゴールが癒す・癒される、治す・治療でなく、その先の「自己教育・自己成長」にあるとはどういうことでしょうか?
その1つに、「カラダが出すサインに気づける自分になる」ことがあげられます。実はカラダは常に、あなた自身へ大切なサインを送り続けています。バランスを崩したカラダはその状態が決して悪いものではなく、サインは今置かれた状態の中で、生き抜くために適応した術なので、カラダはそのサインをバランスを崩す前から送り続けているのです。
しかし、その適応するのにも限度があります。もう適応できる許容範囲を超えたとき、「もう無理です・・気づいてください!」というのが痛みやカラダの症状となってあらわれるのです。
この「もう無理」という限度を超えた時のサインが来て、ようやく初めて何か対策をとろうとするのが一般的です(治療や施術)。しかし、カラダはこの「もう無理」のサインの前には必ず、「これは普通と違うよ、このまま行くと対応できなくなるよ」のサインを出しているのです。
このサインに気づけるようになれば、体調不良などを未然に防ぐことができます。「気づける→未然に防ぐ」のサイクルが回りだす自分になるよう教育するのが「自己教育」です。
その感度を更に上げる、自分で治癒する術を知ることが「自己成長」となります。このようにロルフィングの目的は、癒す・癒される、治す・治療といった応急処置ではなく、施術とセッションを通じて、自分自身のカラダを根本的に見直す教育と、気づく感度を上げる成長させることです。
*日本ロルフィング協会の文章引用
https://rolfing.or.jp